岐阜発!温泉博物館第15話 岐阜県の温泉の泉質的な特徴
岐阜県にある487の泉源について、泉質別泉源数を一覧表にしたものを表4に、泉質別泉源数を多い順にグラフにしたものを図6に示しました(平成16年3月末現在)。
表4 岐阜県内の487の温泉の泉質別内訳
泉質名 | 泉源の数 | % |
---|---|---|
単純温泉 | 124 | 25.5 |
アルカリ性単純温泉 | 43 | 8.8 |
単純二酸化炭素泉 | 3 | 0.6 |
単純硫黄泉 | 33 | 6.8 |
単純鉄泉 | 6 | 1.2 |
ナトリウム-塩化物泉(食塩泉) | 34 | 7.0 |
ナトリウム-炭酸水素塩泉(重曹泉) | 96 | 19.7 |
カルシウム-炭酸水素塩(重炭酸土類泉) | 7 | 1.4 |
ナトリウム-硫酸塩泉(芒硝泉) | 4 | 0.8 |
カルシウム-塩化物泉 | 5 | 1.0 |
単純放射能泉 | 84 | 17.2 |
温泉法第2条該当温泉 | 28 | 5.7 |
未分析 | 20 | 4.1 |
計 | 487 | 100.0 |
データは岐阜県保健環境研究所 寺尾宏氏提供
図6 岐阜県内の487の温泉の泉質別内訳
岐阜県に一番多い泉質は単純温泉で、全体の約4分の1(25.5%)を占めています。続いてナトリウム-炭酸水素塩泉(19.7%)、単純放射能泉(17.2%)、アルカリ性単純温泉(8.8%)という順になっています。
表にある「第2条該当温泉」とは、温泉法の定義には当てはまり「温泉」と認められているが、療養泉には当てはまらない温泉を言います。
全国の泉質別頻度と比較すると、岐阜県の温泉の泉質について、
- 放射能泉の割合が多い
- ナトリウム-炭酸水素塩泉(重曹泉)の割合が多い
- ナトリウム-塩化物泉(食塩泉)の割合が少ない
- 硫酸塩泉の割合が極めて少ない
- 酸性泉が存在しない
といった特徴が挙げられます。